トピックス:フォルトトレランス2

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福島第一原発の非常用電源がなぜ地下にあったのか

アメリカの自然災害の最悪条件の一つにトルネードなどの強風があります。
(福島第一原発はまだ時代が古く、設計の安全管理技術は全てアメリカ仕様でした)

さらに次の疑問が浮かびます・・・
トルネードに備えると確かに地下には思い当たりますが、
なぜ何台もある非常用電源が(分散されず)同じ場所にあったのでしょうか?

非常用電源の設置条件を考えてみましょう。
現在の世界標準では非常用電源は一つの原因で全てが機能しなくなるリスクを避けることがコンセンサスだと理解しています。
この考えからは複数の電源を「異なる場所」に設置するモデルが考えられます。

福島ではどうだったのでしょうか?

NHKで公開された情報からの分析:
第一原発の礎を作った世代は電源の増設時などにリスクの分散の考えていたようです。
2000年代に入る前には何箇所かに分散していたと報告されています。
しかしなぜ世界標準に沿った形だったものが、
あえて日本ではそもそも安全とは言えないはずの地下に集められたのでしょうか?

本来最優先されるべき安全が、長い間重大な事故とは無縁だったため、
いつの間にか「コストや無駄の削減など合理化が優先されていた」ことが問われる結果となっていると考えています。

せっかく確保された改善予算がリスクの分散には向かわず、メンテナンスの容易さや場所の確保に向かう結果となっています。
その結果、異なる場所にあった非常用発電機まで同じ場所(発電建屋の地下)へと移設される結果となりました。
これは改善に名を借りた、安全無視の対策です。

品質改善や合理化が対象ならこの同じ場所への移設・集合化は本来賞賛されるべきものですが、人命にかかわる安全・危機管理ではメンテナンス性や無駄を省くことに優先する考えがあります。

残念ながら福島第一では世界標準の危機分散のリスクマネージメントの方向には向かわなかったのです。

結果的に想定外の津波が押し寄せた場合はこの時点で初めから全滅する危険を内包していたことになります。

ではどうしておけばよかったのでしょうか?

異なる場所:原子炉建屋と発電建屋、異なるフロア(地下以外で)など設置の場所を変えておく必要があったのです。
(原子炉建屋は放射能漏れを防ぐため、発電建屋に比べ外部との機密性も優れており、結果としての防水対策も施しやすいなどの側面があります)

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